大阪のNTRバーで出会った彼と、私たちカップルの一夜。彼のリクエストは「ホテルまで手を繋いで入ること」。私と彼が指を絡めながら歩く姿を、後ろから彼がじっと見つめていた。

部屋に入ると、彼は静かに指示を出した。「二人でお風呂に入って」。シャワーの音が響く中、部屋に残る彼の気配を感じながら、私はもう一人の男と湯の中で身体を寄せ合う。

そして、その後――。彼は物陰に身を潜め、じっと息を殺しながら見ていた。湯気に濡れた身体が絡み合い、息遣いが熱を帯びていく。彼はただ、何も言わずに見ていた。

「一番興奮したのは、シャワーの音を聞いてただ想像していた時だった」

彼はそう言ったけれど、あの夜の本当のクライマックスは、たぶんその後だった。

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